VcpkgでBoostLibraryがインストールできない問題と対処法

 Windows&C++用のパッケージ管理ツールとして、マイクロソフトが公開しているVcpkgというツールがあります。VcpkgはGitHubに公開されており、クローンすることですぐに使えます。

GitHub「Vcpkg」

C++の代表的なライブラリであるBoostLibraryももちろんVcpkgを使ってインストールできるのですが、新しいバージョンのBoostLibraryVcpkgを用いてインストールしようとした所、エラーによりインストールできない問題が発生しました。今回はその対処法がわかったので、書いておこうと思います。


環境


  • Windows10 version 1703
  • Visual Studio 2017.3
  • Vcpkg version 0.0.90-2017-10-03-322e9254c1c4362ea30e1106fb44c087cbbe62e8


原因


BoostLibraryをビルドする際には、bootstrap.batを用いてBoostLibraryをビルドするツールであるb2.exeをビルドする必要があります。
Vcpkgは自動でこの手順を実行してくれるのですが、ログを見てみるとこれに失敗しているようでした。実際に、正常にbootstrap.batが実行されればvcpkg\buildtree\boost\src\boost1_65_1ディレクトリに存在するはずのb2.exeが見当たりません。
色々確かめてみた所、bootstrap.batのあるディレクトリ以外でbootstrap.batを実行するとエラーが出てしまうようで、これが原因でb2.exeが生成されずにビルドエラーが発生していたようです。


対処法


まずは、一度BoostLibraryのインストールを試行します。エラーにより失敗するかと思いますが、BoostLibraryのソースコードなどファイル一式がvcpkg\buildtree\boost\src\boost1_65_1ディレクトリに展開されるはずです。
次にコマンドプロンプトやPowerShellを用いて、vcpkg\buildtree\boost\src\boost1_65_1ディレクトリに移動しbootstrap.batを実行します。これによりb2.exeが生成されるので、改めてvcpkgを用いてBoostLibraryをインストールすれば無事インストールに成功します。
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